RE TOKYO

中国出張レポート 03

2023.11.01

前回の中国出張レポート02に引き続き、REの店舗と中国の今をお届けする中国出張レポート第3弾です。


そして舞台は上海へ。


一言で中国といってもその広大な国の中には様々な異なるカルチャーやビジネススタイルがあります。

北京と上海の対比もその1つかと。


伝統的で保守的な政治の中心地、しかしそこに暮らす人々は人情味あふれる北京。

革新的で開放的、人々の感覚も国際スタンダードな商業の中心地、上海。

みたいな印象の違いは、訪れたことがある方なら何となく分かるかと思います。


中国において新しいライフスタイル提案を始めるにあたり、

北京からキャリアをスタートした私たちはレアなケースで、

上海から商売をスタートさせるのが一般的なイメージかと思います。


北京では少しずつ認知が広がってきているREですが、上海においては無名の新人。
2021年に前湛太古里(Qiantan Taiguli)と北外灘来福士(Raffles City Shanghai)の

2店舗同時オープンの時は、準備期間も含めて本気で無理かと思いました(笑)


2023年10月現在、上海は4店舗になりました。

そんな現在進行形である上海の現状をお届け致します。


フランス租界であった古き良き街並みと超高層が混在する魅力的な中国最大の都市。


小さな面白そうな個店が街のど真ん中に残っている。なんか東京の下町っぽくもある。


店内で手作りするワンタンスープ。安くてほんとに美味しい。


その5 Renovation and Revolution  上海張園店

 

上海で一番新しい店舗(2023年10月時点)は、2023年3月オープンの張園店です。


張園(Zhang Yuan)について簡単に説明すると、上海の目抜通り南京西路の南側にあり、中国江南地方の伝統的な住宅建築とイギリスの伝統的な長屋建築が融合して生まれた近代上海を代表する赤瓦の屋根と灰色のレンガが特徴的な石庫門建築の旧住宅群です。
石庫門は、140年以上前にこの「張園」が建てられた当時は、多数ある石庫門住宅の中でも上海随一と謳われ、20世紀初頭に出現した上海初の自転車普及の地(ここ重要)となり、野外写真館、劇場、映画の初公開などはすべてここから生まれ、中国における近代文化発祥の地として知られていました。


長い期間、その歴史的な価値が顧みられることなく荒廃と衰退の道を辿りましたが、

上海政府が中心となり、香港のデベロッパーと上海の大手不動産が手を組みリノベーションプロジェクトがスタートしました。

LVブランド初の家具オンリーショップやGUCCIが中国初の旗艦店を出店するなど、

LVMH、RICHMONT、KERINGという3大ファッショングループが揃い踏みした張園において、
REが肩を並べ店舗を構えるのは異例中の異例で、期待の高さに嬉しく思うと同時に感動的ですらあります。


REの名称の中には、「Renovation」と「Revolution」も含まれています。
140年前の歴史的な建築をリノベーションして新たな時代の革新的な場を創るという張園のプロジェクトは、

まさにREの掲げる価値観と重なるものだと思います。
私たちとしてそれをしっかり表現して、多くの方に支持してもえらえるように頑張りたいと改めて感じました。


西門から50mのことろにREがあります。


お店は横に長い構造になっていて、バーカウンターを併設。
オリジナルバイクCICRORE(シクローレ)の小径車AroundやBromptonやカジュアルアパレルを展開していて、

自転車に関心のない方にも「バイクライフスタイル」をイメージしていただきやすい構成なので、
多くの方が足を止めてくれています。ここをキッカケに「自転車生活」に関心を持ってくれると嬉しいな。


張園はプロジェクトの特性から単純な物販での出店ではなく自転車ミュージアムがコンセプト。

REが扱う中核ブランドが揃っています。
プレミアムでありながら職人的なアプローチで製造されているDeAnima CicliやFestka(写真右)といったヨーロピアンブランドや時代・国・車種にバリエーションのある様々なVintageBike(写真左)もあります。

もちろん、我らCICROREのチタンピュアロードであるSharp、チタンオールロードのFieldも陳列されています。


入口のカジュアルスタイルから始まり、より深く自転車の魅力にハマっていくストーリー性があるので、

初心者(というか自転車に関心がない方)から自転車どっぷりの方までワクワクするお店になっています。

  

その6 街散策のベストフレンド  五原路店

 

上海の楽しみの1つは街散策だと思います。歴史的な建物も多く、昔ながらの小さな個人商店や

トレンド感満載ののスポットまで街中に点在していて自転車移動をしながら豊かな街だなと実感します。


フランス租界地(外国人居留地)であった五原路(Wuyuan Raod)は老子(1930年代前後に建てられた洋館)が並ぶ古くからの高級住宅地です。


この五原路にStation業態のREがあります。
場所柄レンタルサイクルのサービスを提供していますが、週末はキャンセル待ちが出るほど盛況になります。

シェアバイクが発達している中国においてレンタルサイクルだこれほど人気なのは私たちも予想外でした。

自転車移動すると街角や路地裏に新たな発見があります。
素敵な街並みの散策を楽しむなら素敵な自転車でしてみたいというのは皆一緒なのかもしれませんね。


いつか丸1日オフにして上海ライドを実現したいと思っています。
(今回も店舗間の自転車移動のみ・・・)


中国出張レポート04につづく・・・